長井事務所ニュース
2005年 上半期特別号
暑中お見舞い申し上げます。
暑い日が続いております、みなさま体調にお気をつけ下さい。
さて、早いもので2005年も残すところ5ヶ月を切りました。
今年前半のの経営事項審査及び建設業許可をめぐる動きをまとめてみました。
すでにご存知の情報等もあると思いますが、
皆様方の営業活動にお役に立てれば幸いです。
 
技術者の専任制 今年特に業界をにぎわしているのが、
技術者の専任制の問題です。

これは、昨年3月国土交通省が制定した、
「監理技術者制度運用マニュアル」の周知が
徹底され始めていることの現れだと考えられます。

 

「監理技術者運用マニュアル」要約(技術者の専任制)
  1. 公共性のある重要な工事には技術者(主任技術者等)を常駐(常勤)させなければならない。常駐が要件であるため、この技術者は他の現場の主任技術者等になれない。
  2. 重要な工事とは、建築工事以外は2500万円(税込み)以上、
    建築工事は、5000万円(税込み)以上の工事であり、元請・下請工事を問わない。
  3. 建設業許可における専任技術者・経営業務管理責任者・令3条使用人(営業所長等)は
    所属する本社・営業所に常勤を求められるため、
    公共性のある重要な工事の主任技術者等にはなれない。
    ただし、現場で常勤性を求められない公共性のある工事及び
    その他の工事の主任技術者には条件つきでなれる。
    <条件>所属する営業所が契約した工事・現場と所属営業所が
         近接している・営業所と常時連絡がとれる体制である(すべて満たすこと)
  4. 主任技術者等は、「直接的かつ恒常的な雇用関係」が必要
      「直接的」とは、直接雇用していることが要件であり、
       出向者や派遣社員は
    認められません。
      「恒常的」とは、期間を限定せずに日々一定の時間以上職務に
       従事すること
    が要件であり、期間雇用社員やパート従業員は認められません。
  5. 発注者から直接請け負う公共性のある重要工事の場合、設置する技術者は
    入札申込日(指名競争入札の場合は、入札執行日)以前3ヶ月以上の
    雇用
    関係が必要。

 

国土交通省は「施工体制等調査指導班」の2004年度調査結果を5月11日に発表しました。対象は大臣許可業者です。
内容の抜粋
80社に処分
 
内 訳
許可取り消し
1件
(経審虚偽申請)
営業停止
27件
指示
43件
理 由
技術者の専任違反
34件
経審虚偽申請
15件

 

昨年制定されました、「建設産業構造改善推進プログラム2004」では「技術者 の専任制」確認の強化として、「発注者支援データベース・システム」をすべて の発注者が活用できる体制を整備することが掲げられています。

発注者支援データベース・システムとは
公共工事の発注者に対して、建設業者の情報を提供するシステムです。
提供される情報は、企業情報・専任確認結果情報・工事実績情報の3種類です。

企業情報

国が保有する情報が統合されて提供されます。
監理技術者情報(所属変更履歴等)・監理技術者講習修了者情報・
主任技術者情報(技術検定合格者情報)・建設業許可情報・
経営事項審査情報(経審点数・完成工事高等の情報)

専任確認結果情報 CORINSに登録された2500万円以上の公共工事に
配置された監理技術者についての情報が提供されます。
監理技術者以外につきましても、専任制を確認できるよう              になっています。
工事実績情報
(CORINS)

官公庁が発注した500万円以上の公共工事情報
2500万円以上の情報が詳細CORINS
500万円以上2500万円未満簡易CORINS

 
兵庫県下においては、兵庫県をはじめ神戸市・姫路市・加古川市・尼崎市・明石市・篠山市が「発注者支援データベース・システム」を導入しています。

(2005年4月1日現在)


経営事項審査改正関係

経営事項審査の改正につきましては、昨年来いろいろ取りざたされておりますが、
6月30日の「企業評価のあり方等に関する意見交換会」にて
具体的な論議がおこなわれました。

 

早期に見直しされる点
  • 完成工事高X1の改正
    公共工事の急激な縮小に伴い、建設業者全体での平均点が予定の700点を大幅に
    下回っているため、全体的な点数のかさ上げが検討されています。早急に実施される見込みです。
  • 防災に貢献する建設業者への加点
    企業の社会的責任を評価する項目として、自治体と「災害防止」協定を結んでいる業者を
    対象にW点への加点が検討されています。
    評価方法等の問題があるため見送られる可能性もあります。
早期に見直しされる点中長期に見直しが検討される点
  • 技術者の評価について
    現在は、審査基準日時点に雇用されている職員のうち審査基準日時点で
    保有している資格等によって審査されています。
    このうち、実務経験のみのもの、国家資格をもって雇用されてはいるが
    高齢で現場に従事していないもの及び雇用期間が3ヶ月に満たないものを
    除外しょうとする案が出ています。
  • 経営状況分析のありかた
    固定資産評価について重機等は営業に必要なため経営分析の固定資産から
    除外する案がでています。
  • ISO取得企業への加点
    検討はされています。
     
    完成工事高X1のかさ上げはほぼ間違いなくおこなわれる予定です。
    年末までに改正についての情報が入ってくると思います。情報が入り次第ご連絡致します。
経営事項審査の審査マニュアルの統一
  • 国土交通省において、今夏整備局間で審査基準を統一することが予定されています。
    たぶん厳しい基準を使っている整備局の基準が準用されるのではないか
    と思います。
    整備局間での審査の統一を図りその後都道府県に通知することが
    予定されています。
    まだ、詳細はつかめていませんが来年以降の審査に影響を
    与えそうです。
    詳細がわかり次第ご連絡致します。

そ の 他

7月8日に改正建設雇用改善法が可決されました。
改正法では、建設業関係団体(地域の建設業協会など)に所属する建設業者間で常用建設労働者を融通することが認められています。ただし建設業法に基づく主任・監理技術者にはなれないことになっています
私感ですが、現時点の経審では出向職員が技術職員として認められています(認めないケースも増えてきています。)。この法律により常用建設労働者の融通が可能になったため、グループ会社以外の会社間での出向職員の必要性が薄まり、審査上出向職員を排除する可能性が高まるのではないかと思います。

これから年末に向けて経営事項審査の改正情報が入り出すと思います。情報が入手で  き次第お知らせしていくつもりです。

まだまだ暑い日が続きますが皆々様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

平成17年盛夏

長井行政書士事務所
長井 健児

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